2023-01-26 / 最終更新日時 : 2023-04-10 松山 製品に関する情報局 DiversityFinAntennaについて スペックだけでは良さが伝わりづらいアンテナのご紹介です。 2020年11月11日から取扱いを始めたのがRF VENUEです。販売の事を何も知らずに始めてしまったので、売ることだけを考えて営業していました。 当初はまだまだ自社でも馴染みが少なかったDFIN(DiversityFinAnttenano略 )ですが、DFINの良さを完全に理解する前に営業していたのを覚えています。ただ世界でも類を見ない形のDFINはすごいポテンシャルを秘めている事は分かっていました。実際に販売前からMJSE社(MSIグループ)ではツアーで使用していたからです。 DFINの登場前からどうすれば安定した電波受信ができるのかということは、先人達が試行錯誤をしていたことは聞いた事がありました。 某有名メーカーはFinアンテナの設置の際に45°に傾けるなどの工夫を推奨されています。専門学校でもホイップアンテナは45°に傾ける方が電波の受信が良くなると教えられていました。あの頃は垂直偏波、水平偏波などの言葉は聞いた事がありませんでしたが、、、 少し前置きが長くなりましたがここからDFINの特徴をお伝えしたいと思いますIN 特徴 1 〜2つのアンテナを1つの筐体へ〜 Finアンテナとホイップアンテナを組み合わせて作られたのが、Diversity Fin Antenna です。電波には垂直偏波や水平偏波があります。要はマイクやボディパックの向きで電波の飛び方が変わるという事です。同じ形のFinアンテナだと設置する時は同じ向きになる事が多いと思いますが、実はこれではあらゆる角度から飛んでくる電波に対して受信感度が弱くなってしまう事があります。折角のダイバーシティ機能が損なわれ、電波が落ちる可能性があります。それを防ぐために1本のアンテナに2つのアンテナ機能を組み込んでいます。(図のイメージのように電波を受ける事が出来ます) ハイブリッド構造にした事でいろんな角度から飛んでくる電波をキャッチしやすくなっています。 特徴 2 〜マルチパスドロップアウト対策〜 電波が壁面などで反射した複数の電波のことをマルチパスと言いま す。送信機から受信機に直接届く電波と壁面などに反射することに よって起きる位相のずれた電波が干渉して(ie.逆相になった状態で受 信した場合など)電波が途切れることをマルチパスドロップアウトと 言います。この場 合、マルチパスドロップアウト状態が両方の受信アンテナで同時に 発生する可能性は必ずしも高くなりませんが不規則になります。 2枚のアンテナ間の距離(600MHzで50cm)は1/4波長未満の間隔で設置した場合、両 方のアンテナで電波受信が不安定な状態が発生する可 能性が高くなります。 DFINは1つの筐体に2つのアンテナを組み合わせる事で同じ反射場 の電波を受信することが出来、尚且つ1/2波長から1波長以内の距離 で2枚のアンテナを設置したのと同じ効果が得られるという理想的 なダイバーシティー効果を事ができるアンテナといえます。 特徴 3 〜設置位置の問題解決〜 単純にマイクスタンドが一本で設置できます。2枚のアンテナを使用する場合は気にしないといけない事を上記で書きました。アンテナが2枚あるからエリアカバーが広がると思い離して設置することを見かけますが、これでは本来のダイバシティ機能は損なわれます。しかし、DFINは迷う事がありません。狙いたいところに向けて立てるだけです。LPDAの指向角は140°もあり、1枚で十分電波を拾いに行けます。また、エリアカバーを広げたい場合は簡単です。アンテナを増やしてください。(この内容はまた別の記事でご紹介します) 特徴 4 〜パッシブアンテナについて〜 ブースト機能はありません。パッシブタイプになります。周波数帯域があえば基本的に使用できます。DC電源を必要としないため、BNCケーブルを繋ぐだけで使用できます。心理的にブースト機能がないと不安な方がいらっしゃると思います。 しかし、かならずしもブーストをすることで問題が解決することは多くありません。 まわりのノイズフロアも必ず上がるからです。ブーストは最終の最終手段です。 それ以外に改善できるポイントを見つけることオススメします。 と、まーここまでは良いことばかり書いて来ました。 しかし現場では思いもよらない状況に遭遇する事もあります、そういう時にRF VENUEを思い出してみてください。何かヒントがあるかもしれません! Re:writing 2023年4月6日 FacebookXCopy